2019年05月21日

細かいキラキラのテクスチャ

細かいキラキラのマット
細かいキラキラのテクスチャ
新しいテクスチャを作りました。

細かい「あらし」の一つではありますが、
*金剛砂より光ります。
*アルミナのサンドブラスト程には白くなりません。地金面の光沢感が少し残ります。
*ガラスビーズのサンドブラストの様なしっとり感はありません。
*吹付ではないので、部分的な加工も可能です。
*ペーパーヘアラインの様な目(方向性)はありません。

色々と応用範囲は広そうです。
posted by 荒井技巧 at 22:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年05月18日

コミュニケーションは受け手によって成立する

つくづく思うのだけれども、いわゆる「報連相」の下手な人ってのは、「相手が何を必要としているのか」ということを全く考えないのね。
「そんなこといわれても役に立たない」ということを細かくいってきて、肝心なことが抜けている。
つまり、「報連相」のふりをして「自分のいいたいことだけ」をいってるのよ。

コミュニケーションは受け手によって成立する。
まずこれを理解してない。

「あなたが何をいいたいか」なんてことはどーでもいい。知ったこっちゃない。興味ない。
こっちが知りたいことを教えろや。

ってことですよ。
その為にはまず、「相手は何が知りたいだろうか」ということを想像してみなくてはならない。
そしてこれは、その人がいる集団の文化のひとつでもある。
posted by 荒井技巧 at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年05月07日

庭が夏仕様

菜園
忙しさにかまけて出遅れました…

ようやく庭が夏仕様に替わりました。
今年もトマト育てます。写っているのは「純あま」というミニトマトと「シンディースイート」という中玉トマトです。
ここには映っていませんが、建物側にゴーヤを3種、松の舞という唐辛子と、甘長唐辛子、キュウリを植えました。
色々採れるといいな♪
posted by 荒井技巧 at 19:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2019年05月03日

「爪を大きく作ったのは石を大きく見せる為」というウソ

爪の大きな立爪
錯視
先日ですね、古いタイプの立爪(爪の高さも厚みもあるもの)を解体して、別な枠にチョコ留めで留めるという仕事をしたのですけれども、ふとした疑問が。

この古いタイプの立爪って、「石を大きく見せる為にこうしていた」と職人の先輩等から聞いていた訳ですが、いざ留め直してみると、チョコ留め方がはるかに石が大きく見える。
考えてみれば当たり前の話で、周りにある爪が大きければ、相対的に石はより小さく見える。昔からある錯視と同じです。

爪が高くて大きい立爪って、本当に「石を大きく見せる為」、だったんですかね?
この理由、後付けじゃないの?
誰かがいいだしたことを、よくよく考察もせずに、「使い易いから」という理由だけで広まった(「タンザナイト」が「タンザニアの夜」とされているのと同じ)。
もしかしたら「石座を含めた指環のボリューム」をアピールするということ?
それもなんだかなぁ…

いずれにせよ、「大きい爪」は石を大きく見せる効果は全くなく、むしろ逆効果、を実感した仕事でした。
posted by 荒井技巧 at 09:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作の周辺

2019年04月14日

キラキラ留め

キラキラ留め
隙間をタガネで切り落とします
「キラキラ留め」という留め方をご紹介します。
ちょっと「ダサ…」な名前ですし、昨今では「キラキラネーム」などという使われ方もしますからなんですけれども、とても綺麗な石留です。

彫留で少し石が大きく、かつパヴェの様に高密度に並べない場合には、どうしても隙間ができてしまいます。また、特にリフォームなどで石の大きさや数が自由にならない場合もそうですね。
そういうときに、石に合わせて枠切り(周りの輪郭)をしてしまうとあまりにも野暮ったく、逆に枠を大きく取ってその内側を全て切り落としてしまうと輪郭と石が全然合っていないのが際立ってしまいます。

そういうときにとても効果を発揮するのがこのキラキラ留めです。
石の周りをランダムにタガネで切り落とし、隙間を一面キラキラにします。丸みのない「面」で構成される為に粟留めよりもダイヤモンドのファセットと馴染みが良く、ちょっと離れて見ると一面ダイヤモンドで埋め尽くしている様に見えます。一体感を出せるといっても良いでしょう。


「キラキラ」という言葉、元は「きらきらしい=美しく輝いている」という形容詞なんですね。万葉集やら源氏物語やらにも出てくるらしいですよ。
更に元を辿る(?)と「綺は綾織の絹織物、羅は薄織の絹織物」で、美しい衣服全般を指す、だそうです。なので、よく「きらぼしのごとく」と言われますが「『綺羅星』の如く」ではなく、「『綺羅』、星の如く」が正しく、美しい衣服を纏った人や権力者達が集まった様を指して「『綺羅』、星の如く居並ぶ」というそうです。
posted by 荒井技巧 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 制作の周辺

2019年04月13日

磨り出し共有爪、磨り出し割爪

磨り出し共有爪、割爪サンプル
左から磨り出し共有爪、磨り出し割爪
お客様から違いを見てみたいという要望があり制作した、「磨り出し共有爪」と「磨り出し割爪」のサンプルです。
どちらも2mm幅の指環に2mm径のCZ(ラベンダーカラー)を留めました。

共有爪の方が全体としての一体感が出ますね。一方で爪が大きくなり目立ちます。石座の作り方は割爪よりもシビアで、どんな場合にでも使えるという方法ではありません。

又、いずれも石の両側の地金を切り落としてしまうので、その分指環は薄くなります。磨り出し爪で石を留めるには、指環に厚みが必要です。

実際には、石の大きさ、石の間隔、指環の幅が密接に関係してくる石留方法である為、仕上がりの雰囲気はそれらによって変わってきますし、このサンプルではできるだけ爪に丸みを持たせていますが、かまぼこ型に爪を作ることもできます。
石留の方法は職人に丸投げになりがちですが、仕上がりの雰囲気を大きく左右するものですので、デザイナーの方も「どう見せたいのか」をしっかりと考えて、そして伝える様にしてください。


それはそうとこのサンプルに使ったCZは違うロットから採ったのですが、カットのグレードが違い過ぎ…。
posted by 荒井技巧 at 09:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ジュエリー 創作

2019年04月05日

サハラサバクアリとアイオライトとバイキング

アイオライトのアールデコ風ピアス
アイオライトのアールデコ風ピアス
在学中に作ったもの
先日、ロボットの自立制御に関する記事で「自分の位置や向きを認識する為に太陽の偏光を利用する」というものを読みました。
なんでも、サハラ砂漠に住むサハラサバクアリは、この太陽の偏光と歩数とを組み合わせて、高い精度で自分の位置を認識し、迷わずに最短距離で巣に戻ることができるそうで、それを参考にしたらしいです。

話は飛びますが、アイオライトという石は昔から「バイキングの石」として知られています。バイキングがアイオライトを使うことで正確に船の向きを捉えて航行した、ということらしく、パワーストーンの世界でアイオライトが「人生の羅針盤的役目をしてくれる石」などと位置付けられているのはここに由来するのでしょう。
アイオライトは偏光性の高い石で、スカンジナビアの船乗りは、それを利用して太陽の位置を掴んだそうですが、

ホントカヨ…

と思ったら、試した人がいたのですね。
スカンジナビア航空の一等航空士ヨルイェン・ヤンセンとデンマークの考古学者トーキルド・ラムスコウが、太陽コンパス(偏光フィルターが使われているらしい)とアイオライトによる観察結果を比較したところ、アイオライトで得られた結果は非常に正確だったそうです。
(参考:アイオライトとは?宝石専門チャンネル「GSTV」の宝石辞典)

人の裸眼は偏光に対する感受性がある、ない、と議論されるレベルですので、そのままでは自身の位置情報を得る程ではなさそうです。
果たしてバイキング達はアイオライトを利用することで、サハラサバクアリ同様に大空にコンパスを見ていたのでしょうか?


コンパスで分かるのは自分の位置や向きだけ。進むべき道を教えてくれる訳ではありません。どちらに進むのかを決めるのはあなた自身、全て自己責任です。
アイオライトのお守りを持ったからといって自動的に道が開ける訳ではありませんよ!
posted by 荒井技巧 at 00:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ジェムストーン

2019年03月25日

磨り出し割爪

久しぶりに制作のお話し。
磨り出し割爪です。
この石留は、何も加工されていない状態の指環から「石座」と「爪」を磨り出して留める方法です。

磨り出し割爪のエタニティリング
目印になるものが何もない状態です。
リングサイズ、厚み、幅、石の大きさから、最適な留め数を割り出します。

磨り出し割爪のエタニティリング
今回は全体を36均等分割することにしました。
たまたま36という、何となく扱い易そうな数ですけれども、全ての場合にそう都合良く行く訳ではありません。たとえばこれも、リングサイズが#2程度大きくなれば、分割数は37の方が適当になります。実際に29分割、31分割等、非常に中途半端な数になってしまう場合は少なくありません。
又、今回は石留ですけれども、月桂樹の彫金の場合も、葉っぱの形を綺麗に保つ為には分割数をコントロールする必要があります。
因みに分割作業にコンパスは使いません。コンパスは誤差が積算される為、末端が合わなくなります。

磨り出し割爪のエタニティリング
やすりで磨り出しました。でもまだ石は留められません。

磨り出し割爪のエタニティリング
やすりで加工した部分はギザギザのガサガサです。光沢がありませんからそのままにはできません。
適当な大きさの丸毛彫りで磨り出した部分を更に削ぎ取り、光沢面にします。

磨り出し割爪のエタニティリング
爪を割って、順に石を留めていきます。
これを数十回繰り返す訳ですね…

磨り出し割爪のエタニティリング
留め終わって、側面を面出しした状態です。
爪を割ったりの作業で、どうしても側面にはカエリやバリが出ます。それらはきちんと取らなくてはなりません。

磨り出し割爪のエタニティリング
磨り出し爪の魅力の一つが側面の造形です。まるで彫刻額装の様に装飾的な形となります。

一気にできる作業でもなく、ひたすら地道な作業の繰り返しですから、向き不向きのある仕事ですね…
posted by 荒井技巧 at 22:54| Comment(0) | TrackBack(0) | ジュエリー 頼まれもの

2019年02月23日

本の紹介「パクリの技法」

パクリの技法
パクリの技法
オーム社 藤本貴之著
ISBN 978-4-274-22338-9
「学ぶ」の語源は「真似ぶ」にあるといいます。

久しぶりに書籍のご紹介、「パクリの技法/オーム社/藤本貴之著/ISBN 978-4-274-22338-9」。
この本の中に何度も書かれている通り、「自分の知らないことは想像できない」は真理だと思います。何か物を創るときには、必ずベースになる「何か」がある。つまり全くパクリのない創作はあり得ない、ということですね。
しかし、世の中には称賛されるパクリがある一方で、叩かれて道を断たれるパクリエイターもいます。
その違いは何か? どんなパクリは許されて、どんなパクリは嫌われるのか、そういったことが書かれています。決して「楽してパクって儲けよう」という指南書ではなく、明暗の実例も交えつつ「明るい創造(?)」に必要なことが書かれており、ものづくりやデザインに関わる人は読めば為になると思います。


さて、本題からはちょっとずれるのですが、僕はホリエモンと「全く合わない」と常々感じています。
嫌いな訳ではないんですよ。もっともなことも沢山いってますし。
ただ「合わない」んです。

一番「合わない」と感じたのは、「職人に修行なんて必要ない、寿司なんか学校を出れば作れる」みたいな話をしていたときですね。
本当にそうなのか? と疑問を感じた訳ですけれども、明確に「ここが違う」という指摘もできませんでした。
が、この本の中に書かれていました。

---以下引用---
言語化された知識として学ぶものを「形式知」といいます。形式知をひと言でいってしまえば、文章や図表、数式などで客観的に言語化して表現できるような知識です。-(中略)-言語化して形式的に表現できない類の知識も存在しています。その中には意識化されることすらなく、私たちが自然と学び、理解し、身につけているような知識もあります。「空気を読む」などはそれにあてはまる典型的な日本人が身につけている特有の知識かも知れません。このような知識を「暗黙知」といいます。
---引用終わり---

多分これなんですよ。
学校に行って学ぶ、説明を受けて学ぶ。それ以外の「体得する」というのは、実務経験でのみ身に着きます。僕なんかの分野の職人仕事でも同じですね。手首の動かし方、リュータの回転速度の変え方、そういったことは、文章や図で説明しろといっても100%は無理なんですよ。
修行とは辛い思いをすることではありません。
実際に経験して体得し、「暗黙知」を身に着けることが目的なのです。そして恐らく、どんな仕事でも形式知と同じかそれ以上に暗黙知が大切です。
ホリエモンの「学校出ればできる」というのは、これをまるで無視してるんです。
勿論彼には彼の経験があって、その上でいっているのだとは思いますが、この件に関しては自分は全く同意できない。多分これが「合わない」原因ですね。


もう一つ気付いたことがあります。
仕事をする際に、「同じ仕事を複数人でする」重要性ですね。
特に、先輩と後輩を組ませて同じ仕事を担当させる。
こうすることで、先輩の仕事の様子から、後輩は自然と「暗黙知」を得ることができます。

実際に、僕の知っているところで「人員の効率化」を突き詰めているところがあり、そこでは全ての業務の計画時間から細かく担当や時間を割り振っています。それこそ分単位で、全社員に、です。
必然的に「計算上」工数が足りる業務は一人にしか担当させません。しかしそのせいで、その業務についてはその人以外に分かる人は皆無、という状況が生まれますし、退職などで担当を変えることになった時に、「引継ぎ」「マニュアル」といった、上記の「形式知」については何とかなったとしても、「暗黙知」をそんな事務的に伝えることなど到底できません。結局、前任者がいなくなってから、分からないことやトラブルが多発することになります。
「一つの仕事を一人で担当する」のと「二つの仕事を二人で担当する」のでは、数値計算上は等価であっても、実務上は全く等価にならないのです。
posted by 荒井技巧 at 20:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

もう一つ嬉しかったこと

宝飾の専門学校時代の後輩が(今となっては後輩とはいえませんが…組み立てや細工は彼の方が絶対に上手い)、とあるブランドの仕事を請け始めたのですが、先方の制作関係の方がうち(荒井技巧)をご存じだったそうです。
僕自身以前から気にはなっていたブランドだったので、なんとも嬉しい話です!
posted by 荒井技巧 at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記